作品要約
この漫画、「M子」だ。
まずタイトル通りの、官能的かつ挑発的な内容じゃな。書かれた内容からも、危険な香水のにおいが鼻腔をくすぐよ。シロノマヒロという鬼才が描いた、会社に潜む欲望と支配欲の狂宴が展開される。 メイン主人公である佐土原は、酒に飲まれてした事に後悔をしないタイプというより、むしろその行為をむしろよしとし、その欲望を満たせる相手を欲しがった結果、上司である妻よりも若い既婚者・麻帆子との不倫関係に陥る。
そこに、佐土原とほぼ同じような性癖を持つ女、睦美が加わる。彼女の能力は巧みに他の全ての人を操り、性的に支配というよりも、むしろ自らの目的だけに従うように仕切ってしまう。
そして、この絵描の最大の魅力であり危険性は、作者の狂った才能がさらにこの関係を発展させることだ。
見どころ
電子版での掲載であり、特に読者との相互作用としてアンケートがあり、その結果が明記されている!その内容は、明らかにこの作品内だけでなく、他の作品でも起こっており、おそらくこの漫画によって作者自身すらも大きく影響されているだろう。
この「M子」の世界観の深みは、単なる官能的な描写だけではなく、人間の本質、つまり欲望、支配欲、そしてそれに支配された関係性への切り抜けるような道がないというところにある。
だが、「M子」において重要なのは、ただ性的な描写をたくさん含んだだけでない。タイトルどおり、人間性に対する深い解釈が常に根底にあり、読者に疑問を投げかけ、もっと深く見て欲しいという試みでもある。